こうしている今も、他者との交流が枯渇し、笑顔になれない高齢者は増えています。早急に福祉サービス・介護施設の整備が求められています。高齢者の方々にとっての「自分ごと」は、他の人にとっては単なる「社会問題の一つ」でしか無いかもしれません。医療技術が進歩し、人の寿命が伸びているのに、人生の満足度が向上していないとすれば、これは大きな問題です。別途の上で寝ている時間が増えるのではなく、活動できる事による「笑顔の時間」を増やさなければなりません。皆様の「これがしたい」に正面から向き合い、共に歩んでいきたいと考えています。
「介護」という言葉は、いつしか面倒なものと捉えられるようになってしまいました。介は「間を取り持つ」という意味で、護は「過ちのないように付き添う」という意味です。つまり、私は介護を「人(高齢者様)と人(そのご家族)の間を取り持ち、ご家族の面倒を減らし、高齢者様のストレスを減らし、お互いに誤ったコミュニケーションを捨てて笑顔を取り戻すこと」だと考えています。
ありふれた幸せが、今を作り、未来を育みます。今までも、これからも。人は常に満たされていたいと願い、それは実現されるべきなのです。
これら3つのTの心を引き出し、笑顔の生まれる介護のかたちを提案したいと考えています。
人生の満足度を向上し、「あれがしたい」と思える心を育むために…。
Trust
笑顔は安心から生まれる
どんな人でも「笑って!」というだけで楽しくなれるはずがありません。最も重要なのは「この人なら大丈夫」という関係性を作ること。
Treat
信頼できる人と接することは、安心できるだけでなく「素直な自分」で居ることが出来ます。時にはワガママを言ったりできる関係性は、本能が求める心の動きであり、これこそが喜びへの第一歩です。
Talking
信頼し、喜びを感じられる毎日であれば、色んな話を聞いてもらいたくなるものです。会話は、話す内容以前に「話すこと自体」がとても重要です。相手がいる。それだけで、心が豊かになり、日々に活力が生まれます。
Leave-off
人と会話することで心が満たされ、会話の中で「そういえば、あんなことがしたかったなぁ」という、些細なきっかけが生まれます。この欲求こそ、人生の満足度を高める為の最も効果的な薬となります。